カーン前パキスタン首相、汚職の罪で禁錮3年 再び拘束

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昨年4月に失職したパキスタンのイムラン・カーン前首相が5日、汚職の罪で禁錮4年を言い渡された。東部ラホールの自宅にいたカーン氏は収監された。同氏は全国的な抗議を呼びかけている。
カーン前首相は、在任中に外国要人から受け取った贈答品の詳細と、その贈答品を売却して得た利益を誤って申告した罪で有罪判決を受けた。総額1億4000万パキスタン・ルピー(約7000万円)以上の価値があるとされる贈答品には、ロレックスの時計や指輪、カフスボタンなどが含まれる。
カーン氏は否認しており、控訴するとしている。
フマユン・ディラワール判事は、「不正が疑いの余地なく立証された」と判決文に書き、カーン氏を直ちに逮捕するよう警察に指示。
首都イスラマバードの裁判所の外では、親政府のデモ参加者たちが「カーンよ、お前のショーは終わった」と声を上げた。
判決から15分もしないうちに、パトカーやトラックの車列を捕らえた動画がソーシャルメディア上に出回った。

カーン氏はイスラマバードから約85キロのパンジャブ州にある、軍と歴史的なつながりのある小規模なアトック刑務所に移送された。地元メディアによると、カーン氏が率いる政党パキスタン正義運動(PTI)の多くのメンバーも以前、この施設に収容されていたという。
「判決に抵抗を」
判決後に投稿された、録音済みの声明の中で、カーン氏はこの判決に抵抗して戦うよう支持者に求めた。
「私にはひとつだけ訴えたいことがある。家で黙って座っていないでください」と、カーン氏は米ソーシャルメディア「X」(旧ツイッター)に投稿したビデオ声明で語った。そして、「私はあなた方と国、そしてあなた方の子供たちの未来のために苦闘している」と付け加えた。
同氏の弁護士、インタザール・フサイン・パンジュタ氏はBBCに対し、「いかさま裁判」が行われ、「被告人には弁護の機会が与えられなかった」と述べた。
「今日の有罪判決により、(カーン氏は)政治活動への参加を5年間禁じられた」
「しかし、私たちが望む通り、上級裁判所が判決や有罪判決を保留にすれば、彼は政治活動に復帰できる」
元クリケット選手でパキスタン代表チーム主将も務めたカーン氏は、2018年に首相に就任した。しかし、パキスタンの強力な軍部と対立し、昨年に不信任決議案が可決され、首相の座を追われた。
失職後、カーン氏は100件以上の裁判に直面している。これらは政治的動機によるものだと、同氏は主張している。
しかし現政権は、カーン氏の逮捕や失脚に政治的動機はなかったと、断固として否定している。同国のマリアム・アウラングゼブ情報・放送相はBBCに対し、「自分の行為に対して法律上の責任を負わなくてはならない。これは政治とは無関係だ。裁判所に有罪を証明された者は、逮捕されななくてはならない」と述べた。
逮捕めぐり全国規模の抗議、弾圧も
カーン氏は数カ月にわたり逮捕を免れてきたが、裁判所への出頭命令に応じなかったとして5月に逮捕された。しかし、この逮捕は違法とされ、後に釈放された。
同氏が最後に逮捕された5月9日にはパキスタン全土で抗議行動が起きた。同氏の支持者数千人が、抗議行動に関与したとして逮捕された。
以来、カーン氏と同氏が率いるPTIの摘発は激化し、幹部の多くが逮捕された。同氏を声高に支持し、かつては定期的に同氏についてソーシャルメディアに投稿していた多くの支持者は、今では自分の意見を積極的に公表せず、過去のコメントを密かに削除するなどしている。
カーン氏を支持して逮捕された人の中には、軍事法廷で裁判を受ける見通しの人もいる。人権団体の多くは、こうした動きに反発している。
今回の判決後、数時間を経ても5月のような大規模な抗議行動は起きていない。BBCウルドゥー語の取材チームは、ラホールのカーン氏の自宅前で支持者たちが声を上げ、旗を振る様子を目撃した。イスラマバード周辺では警備が強化された形跡はない。
カーン氏は、BBC番組「ハードトーク」で、暴力を引き起こすような軍部への敵意という雰囲気を作り出していないかと問われると、自分と自分の政党は暴力の行使を推奨したことはなく、平和的な抗議を行ってきた実績があると答えた。
そして、パキスタンの軍は、自分の政党が「圧勝」するだろう選挙に「おびえ」、「民主主義を解体している」とした。










