米グーグル、新型スマートグラスを今秋発売 初期モデルの販売中止から10年超

画像提供, Bloomberg via Getty Images
米グーグルは19日、カリフォルニア州マウンテン・ヴューで開かれた年次開発者会議で、今秋発売予定のスマートグラスを初公開した。同社は2013年に、スマートグラスの初期モデルを発売したものの、プライバシー侵害への懸念などを受けて中止した。それから10年以上を経て、スマートグラス市場に再び挑戦する。
新たなスマートグラスのフレームには小型カメラが、テンプル部分には小型スピーカーが搭載されており、グーグルの人工知能(AI)「ジェミニ」と対話できる。
このスマートグラスは、米めがねブランド「ワービーパーカー」と、韓国のめがねブランド「ジェントルモンスター」がそれぞれデザインを手がけた、2種類を展開予定。
グーグルは2013年にスマートグラスの初期モデルの発売を開始した。しかし、その価格やプライバシーの観点から批判の声が上がり、イギリスでの発売開始からわずか7カ月後の2015年に販売を中止した。
「両手を使わず、顔をあげたまま」
19日の年次開発者会議で登壇した、同社幹部のシャフラム・イザディ氏は、新たなスマートグラスについて、着用者は「両手を使わずに、顔をあげたまま」で過ごせると説明した。
同社によると、このスマートグラスはアンドロイド端末と米アップル製端末のいずれにも対応するという。
イザディ氏は、この製品について、「ディスプレイに何かを表示するのではなく、耳元でこっそりと話しかけるかたちで、ジェミニが1日中サポートしてくれるよう設計されている」と付け加えた。
グーグルは、音声での対応だけでなく、文字や情報をレンズに表示できる「インレンズ」機能を搭載したモデルの開発も進めているが、今のところ発売の予定はない。
このモデルに関する詳細は、今年後半に明らかになるだろうと、イザディ氏は述べた。
そして、開発者たちがすでに、レンズに表示できるスマートグラス向けのアプリ開発に取り組んでいるとも付け加えた。
プライバシー侵害への懸念
グーグルのスマートグラスの主要機能は、小型カメラとスピーカーを備え、音声でAIとやり取りできる、米メタが提供するAIスマートグラスと似ている。
メタによると、すでに700万本の「レイバン・メタ」を販売しているという。
しかし、10年以上前にグーグルのスマートグラスが直面したように、メタのAIグラスもまた、プライバシーをめぐる問題を抱えている。
公共の場や私的な空間で、本人が気づかないうちにメタのスマートグラスを使って動画が撮影され、それがオンライン上で公開されて初めて、撮影について知るケースが相次いでいる。
メッセージアプリ「スナップチャット」を運営するスナップも、年内に新たなスマートグラスを発売するとみられている。アップルも同様の製品を開発中だと報じられている。
ベンチャーキャピタル(VC)「500グローバル」の投資家クリスティン・ツァイ氏は、グーグルのスマートグラス市場への再参入を、前向きな動きだと評価する。
「消費者にとっていいことだし、私たちが投資対象とする初期段階のスタートアップにとっても、さらなる機能を構築できるプラットフォームになるので有益だ」と、19日の年次開発者会議に出席したツァイ氏は述べた。
そして、スマートグラスは、スマートフォンでの成功に続く「次のかたち」として勢いを増しつつあると、ツァイ氏は付け加えた。
イベント管理アプリ「tixfix.ai」を開発するデベロッパーのアニル・シャー氏は、スマートグラスには、グーグルマップやグーグルボイスなど、グーグルがすでに提供している多くのサービスを統合できる可能性を秘めていると指摘する。
シャー氏は、「(グーグルの)製品ラインナップにとって素晴らしい補強になる」としたうえで、自身のスタートアップとグーグルのスマートグラスとの連携を検討したいとも語った。スマートグラスを活用することで、ユーザーが、自分がいる場所の近くで開催されるイベントを容易に見つけられるようにしたいという。
「アプリを開くことなく、スマートグラスと会話するだけで済むようになれば、非常に優れた連携機能になると思う」








