米人気ドラマ「ブレイキング・バッド」出演のミティ氏、34歳で死去 主人公の息子役

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ナーディーン・サード(ロサンゼルス)
アメリカの人気ドラマ「ブレイキング・バッド」で主人公の息子役を演じた、俳優RJ・ミティ氏が12日、死去した。34歳だった。所属事務所は、テキサス州ブラウンズヴィルで死去したと明らかにした。広報担当はロイター通信に対し、ミティ氏が自らの命を絶ったと認めた。
(編集部注:日本では「ミッテ」と表記されることの多いRJ Mitte氏の姓を、BBCでは本人や周囲の人たちの発音に近い「ミティ」と表記します)
「俳優として愛され、慈善家で、障害者の権利を熱心に擁護したRJ・ミティ氏の悲劇的な死を、深い悲しみとともに報告します」と、彼の代理人はBBCに話した。
ミティ氏は、「ブレイキング・バッド」で麻薬王となる主役ウォルター・ホワイトに反発する息子役を演じたことで最もよく知られている。脳性まひを患うミティ氏は、自分の経験を生かして、ウォルター・ホワイト・ジュニア役を演じた。
ミティ氏は同シリーズでの演技で、2014年に全米映画俳優組合賞を受賞した。

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「ミティ氏はその役に真実性をもたらし、障害について認識と理解を広め、包摂のための基盤を築いた」と、代理人のショーン・ライリー氏はBBCへの声明で述べた。
ミティ氏は、全米脳性まひ協会とシュライナーズ小児病院の親善大使も務めた。
ライリー氏によると、ミティ氏は慈善活動や地域社会の取り組みを支援するミティ財団も設立し、自分の知名度を利用して「固定観念に挑み、障害のある人の活躍の場を広げる」活動を行っていた。
テキサス州キャメロン郡のシンディ・ヒノホサ治安判事はAP通信に対し、ミティ氏は10月12日に自宅と思われる場所で死亡が確認されたと話した。検死が行われる予定だという。

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米ドラマ「ブレイキング・バッド」は、2008年から2013年まで、アメリカのケーブルテレビ局AMCで5シーズンにわたって放送された。
製作者ヴィンス・ギリガン氏が手掛けたこのシリーズでは、俳優ブライアン・クランストン氏がニューメキシコ州の高校の化学教師ウォルター・ホワイトを、アーロン・ポール氏がその教え子のジェシー・ピンクマンを演じた。プライムタイム・エミー賞に58回ノミネートされ、主演男優賞や助演男優賞、脚本賞などのほか、2013年と2014年には最優秀ドラマシリーズ賞を連続受賞した。21世紀最高のアメリカ・テレビシリーズの一つとして、高く評価されている。
クランストン氏が演じたホワイトは、がんと診断された後、家族を養うために犯罪に手を染める。かつての教え子ジェシーを道連れに、メタンフェタミン取引の闇に深く足を踏み入れ、悪へと転じていくにつれ、ミティ氏が演じた息子「ウォルト・ジュニア」との関係はますます疎遠になっていく。ウォルト・ジュニアは、シリーズを通して軽妙なユーモアを交えながら、父親への不満を表明し続けている。
「息子」の訃報に「深く絶望」と主演俳優
クランストン氏は、息子役を演じたミティ氏の訃報を知り「深く絶望しながらこれを書いている」と、インスタグラムに投稿した。
「初めて会ったのは、彼がウォルター・ホワイト・ジュニア役に選ばれた時で、彼はまだ14歳だった。喜びと熱意にあふれて、あの役を演じていた」とクランストン氏は続け、「脳性まひを患い生まれた彼は、決して一度も絶対に、それによる苦労を何かの言い訳にしなかった。どんなに厳しい撮影スケジュールにも、決然と取り組んだ」と書いた。
「2007年2月にパイロット版の撮影を始めた頃はまだかなり未熟だったが、少しずつ、私たちの目の前で本当に優れた俳優へと育った」
「番組での自分の経験をもとに、障害のある演者支援のために積極的に発言するようになり、障害のある人たちへの支援に注力する慈善団体の代表になった」
「あれほど前途有望で可能性のかたまりだったのに、なんていう損失だ」、「とりわけ、彼が自死したと知り、打ちのめされている。どうして?」ともクランストン氏は書いた。
クランストン氏は「ブレイキング・バッド」の撮影中も、そしてドラマが終わった後も、「一緒にいるのが本当に楽しかった」としのび、ミティ氏を「息子」と呼び、「君がいなくなって寂しくなる」と締めくくった。
ドラマの主要登場人物ジェシー・ピンクマンを演じたアーロン・ポール氏は、米誌ハリウッド・リポーターに対し、ミティ氏の訃報に言葉を失い、悲嘆に暮れていると述べた。
「RJ、友達の君を愛しているよ。君がいなくなって寂しくなる」とポール氏は述べた。さらに、「そして、たまたまこれを読んでいる人がいるなら、どうか自分が愛されていること、そして一人ではないことを知ってほしい。そのことを決して忘れないでほしい」と呼びかけた。
ウォルト・ジュニアの叔父ハンク・シュレイダーを演じたディーン・ノリス氏は、「RJはテレビドラマでは私の息子役ではなかったが、撮影現場では若い子供だった彼をいつも気にかけていた」と投稿した。
「彼は心優しい若者で、いないことがとても寂しい」とノリス氏は書いた。
複雑な描写を追求
ルイジアナ州で育ったミティ氏は、2005年に妹の女優としてのキャリアを支えるため、家族でロサンゼルスへ引っ越した。10代前半だった当時、注目されるきっかけとなったウォルト・ジュニア役のオーディションを受けた。
ロサンゼルスで受けた最初のオーディションは、カリフォルニア州の公共広告、特に覚せい剤撲滅キャンペーンのコマーシャルだったと話していた。
「それからしばらくして、『ブレイキング・バッド』のオーディションを受けることになった。あれは今でも、覚せい剤について警鐘を鳴らす作品だと僕は思う。全員がひどい目に遭うので」と、彼は今月初めにポッドキャストで話した。
製作統括のギリガン氏は、自分の亡くなった友人をモデルにウォルト・ジュニアの役を作り出した。その友人はミティ氏より重度の脳性まひを患い、前腕松葉づえを使っていたが、ミティ氏はそれを必要としなかった。
ミティ氏はウォルト・ジュニアを誠実に、親しみやすく、やたらと冗談を飛ばす10代として演じた。ドラマは作中で、ウォルト・ジュニアの健康状態について言及しなかった。
このシリーズで一躍有名になった後、ミティ氏は多様な役柄を求め、障害が外から見える見えないを問わず、障害のある役柄の場合は複雑な描写を追求した。
「賞レースの時期が来るたびに、心身ともに私たち全員を反映した多様な作品群を見たいと期待する」のだと、ミティ氏は2021年にBBCに語った。
「(映像作品での)障害者の描き方の多様化や機会の拡大について意識が高まっているのを見るのは、素晴らしいことだが、画期的な進展というのは大きな変化というよりも、小さな積み重ねや瞬間的な出来事が積み重なって実現することもある」と彼は述べた。
ミティ氏は「ブレイキング・バッド」のほか、「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」、「スイッチ~運命のいたずら」、「Westhampton」そして今年初めに公開された最新作「Talking to Strangers」などに出演した。
(追加取材:レベッカ・ピーダー)

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