ネパールで大規模な土石流、家屋や橋が流される 8月末に続き

動画説明, ネパール中部で大規模な土石流が建物を襲った(消音映像)
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ナヴィン・シン・ハドカBBCワールドサービス環境担当編集委員

ネパール中部で11日早朝、主要河川が氾濫し、家屋や橋が流され、水力発電所の一部が損傷したと当局が発表した。

現地当局は、ゴルカ県中央部のブディ・ガンダキ川沿岸で、外国人9人を含む95人を救助したと発表した。軍当局もこれを認めた。今のところ死傷者は報告されていないが、5人が行方不明となっている。

この土石流の映像には、激流が谷を流れ下り、建物群全体を押し流す瞬間が映っている。

ネパールは厳戒態勢を敷いており、8月下旬にネパールと中国・チベットの国境沿いの地域を襲った壊滅的な土石流からの復旧に今も取り組んでいる。この土石流では、1400人以上が死亡し、数千人が行方不明となっている。

11日に発生した土石流は、ネパール暦の重要行事ダサイン祭の初日を祝う準備を子供たちや地域住民がしていた最中に、ゴルカ地区を襲った。

ネパールの災害リスク軽減管理庁によると、200軒以上の家屋が被害を受け、650人以上が被災した。

地元当局者はカトマンズ・ポスト紙に対し、一部の集落は完全に孤立しており、現在は空路でしかアクセスできないと話した。

ネパール軍は、捜索救助活動のためにヘリコプター4機を動員したと発表した。

多くの家族が家を追われ、安全な避難場所や生活必需品の入手先について不安を抱えている。

ジャガトバガルに住むガネシュ・カルキ氏は現地紙カトマンズ・ポストに対し、早朝に洪水警報の電話を受けた後、自分たちは近くの森の丘を約500メートル登ったところに避難したと話した。

「これほどの規模の洪水は想像していなかった」とカルキ氏は言い、「水は15分ほど押し寄せた後、午前中は何度も止まった。夜は家に帰るのが怖い」と述べた。

災害対策当局によると、洪水のため約12軒の家屋と複数のつり橋が流され、水力発電所も被害を受け、建設機材の一部が流された。

当局者によると、数時間のうちに、川の1カ所で水位は2メートルから8.5メートル近くまで上昇したという。

ネパール政府の気象学者ビノド・パラジュリ氏は、「私たちの水文観測所は流されてしまい、その地点のデータは全く得られていない」と述べた。

しかし専門家によると、今回の土石流は8月に発生した壊滅的な土石流に比べると、規模がはるかに小さく、流れも遅かったという。

今回の土石流の原因は依然として不明。土砂崩れによって一時的にせき止められていた川やその支流の水が一気にあふれ出したという説もあれば、上流の住民が氷雪崩を目撃したという説もある。

支援団体セーブ・ザ・チルドレンは、11日の土石流被害に対応するため、緊急対応チームを編成している。

「子どもたちの人生がまたしても一瞬にして引き裂かれてしまった」と、同慈善団体ネパール支部長のタラ・チェトリー氏は話した。

「被害の全容はまだ明らかになっていないが、家や学校、地域社会を失った人もいるかもしれない。ゴルカの多くの子供たちは、8月の大規模洪水の後、今もなおショックと苦悩の中にあり、立ち直る機会がほとんどないままだ」

ブディ・ガンダキ川はトリシュリ川の支流で、その下流にある別の支流では、8月末に岩と氷の雪崩が発生し、ネパールとチベットの国境沿いで土石流が起きた。雪崩はヒマラヤ山脈のネパール側にあるランタン・リルン山の山頂付近で発生した。この土石流で多くの人の命が失われた。

ネパールは、ヒマラヤ山脈の予測不可能な自然環境のため、地震、地滑り、洪水など、さまざまな災害に見舞われやすい。

専門家によると、氷河の融解を加速させている気候変動は、こうした災害のリスクを高め、地域社会をますます脆弱(ぜいじゃく)な立場に追いやっている可能性が高いという。