カナダのカーニー首相、政権基盤固める 補選で自由党が勝利し過半数確保

画像提供, Reuters
カナダのマーク・カーニー首相率いる自由党が13日、下院(定数343)の補欠選挙で少なくとも2議席を獲得し、僅差ながら下院で過半数を確保して政権基盤を固めた。
カーニー氏の首相就任から1年が過ぎ、与党・自由党が議席を増やしている。最近も野党議員5人が自由党に移籍した。
今回の補選では、トロント近郊の二つの選挙区で自由党の勝利が確実になったとカナダ主要メディアは報じている。もう一つのケベック州の選挙区では、現地時間13日夜の開票率約30%の段階で、自由党の候補がブロック・ケベコワ(ケベック連合)の候補をわずかにリードしている。
自由党は2議席を得ることで、下院の全343議席のうち173議席を占める。野党の賛成に頼らず法案を可決できるようになり、カーニー氏にとっては自らの政策を推し進めやすくなる。
さらに、総選挙を2029年まで実施しないことも可能になる。
この過半数獲得は、自由党にとって重要な巻き返しを意味する。同党は昨年1月、当時のジャスティン・トルドー党首が約10年務めた首相を辞任。同4月の総選挙での敗北が予想されていた。
しかし、党首選でカーニー氏が勝利した後、ドナルド・トランプ米大統領のカナダに対する攻撃的な発言への国民の反発から、与党への支持が急増。総選挙で自由党は、少数与党にはなるものの、勝利を収めた。
そしてこのたび、与党への移籍と補選によって、自由党は下院で過半数を確保した。この組み合わせで過半数に達したのは、カナダでは初めて。
与党で過半数を占める政権を発足させたカナダの首相は、2015年総選挙で自由党を圧勝に導いたトルドー氏が最後。ただ、同氏の政権はその後、議席を減らして少数与党となった。
移籍は有権者への裏切りと野党
補選までの5カ月間で、自由党には野党から議員5人が移籍した。最大野党・保守党から4人と、左派の新民主党からの1人で、自由党は下院における勢力を着々と伸ばしていた。
カナダのメディアは、他の野党議員に対しても自由党が移籍を働きかけていると報じている。
保守党のピエール・ポワリエーヴル党首は13日夜、「カーニー自由党は、総選挙や今日の補選で過半数政権を獲得したわけではない。そうではなく、選挙で票を投じてくれた有権者を裏切った政治家らとの裏取引を通して勝ち取ったのだ」と、ソーシャルメディア「X」に投稿した。
ポワリエーヴル氏はさらに、「自由党は、カナダ国民が諦め、油断し、離れることを期待している。そうすれば、カーニーは説明責任を負うことなく絶対的な権力を握れるからだ。だがそうはならない。私たちの国と国民は闘うに値する」と主張した。











