トランプ氏、イランとの合意を「急がないよう」米交渉団に指示したと

大統領の顔のアップ。目を細めている

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アメリカのドナルド・トランプ大統領は24日、イランとの戦闘終結を模索する米代表団に対し、「合意を急がないよう」指示したとソーシャルメディアに投稿した。前日には、トランプ氏が交渉で進展がみられていると発信したことを受け、合意は間近だとの報道が出ていた。

現在両国が検討している合意案には、停戦の60日間延長、ホルムズ海峡の再開、イランの核開発計画に関する交渉の継続――が含まれていると報じられている。

トランプ氏は24日、自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に、交渉が「秩序正しく建設的な形で進んでいる」と投稿。「私は自分の代表団に対し、時間は私たちの味方なのだから、合意を急がないよう伝えた」とした。

そして、「双方は時間をかけ、正しい結論を出さなくてはならない。間違いがあってはならない」とも書いた。

トランプ氏はまた、イランは自分たちは核兵器の開発してはならないのだと「理解しなくてはならない」と書いた。この立場は同氏が繰り返し示してきたもので、イスラエルや西側同盟諸国も同じ見解をもっている。

イランは、自国の原子力計画はもっぱら平和目的だと繰り返し主張している。

一時は合意間近との臆測も

トランプ氏は前日の23日には、イランとの新しい合意は内容の「大部分が交渉済み」だとソーシャルメディアに投稿。このため、近く発表があるとの臆測を呼んだ。

イラン当局も先週末、協議での進展を示唆した。外務省のイスマイル・バガイ報道官は、双方が合意に「非常に近く、非常に遠い」とした。

米メディアによると、検討されている合意案は最終的な解決策ではなく、対イラン制裁や資金凍結の解除に関するイランの要求や、イランの核開発計画の抑制に関するアメリカの要求など、最も難しい問題は今後の交渉に委ねられることになる。

アメリカでは、現在の合意案をめぐり、与党・共和党の中で意見が割れている。一部の議員らは、イランに甘すぎると公に批判している。

テッド・クルーズ上院議員は、「破滅的な過ち」になると述べている。上院軍事委員会のロジャー・ウィッカー委員長は、停戦を60日間延長すれば「エピック・フューリー(壮絶な怒り)作戦で達成したすべてが無駄になる」とした。

一方、下院外交委員会のマイク・ローラー委員は、トランプ政権が「(イランの)政権の残党を真の交渉の場に引きずり出す」ことに成功したと評価している。

中東全域で続く現在の紛争は、アメリカとイスラエルが2月28日、イランの広い範囲を空爆したことで始まった。イランは対応として、イスラエルやペルシャ湾岸の米同盟国などを攻撃し、ホルムズ海峡を実質的に封鎖し続けている。同海峡は、通常は世界の石油および液化天然ガスの約2割が通過する重要水路で、封鎖の影響で世界で原油価格が急騰している。

4月になり、双方の間で停戦が合意された。以来、アメリカはイランの港湾に出入りする船舶を対象とした封鎖措置を実施している。トランプ氏はこの措置について、「合意が成立し、認証され、署名されるまで、引き続き完全に有効だ」としている。

濃縮ウランをどうするか

米メディアの一部は、協議中の合意案には、イランが高濃縮ウランを引き渡すことも盛り込まれる可能性があると報じている。

イランは、純度60%まで濃縮されたウランを約440キロ保有しているとみられている。核爆弾の製造に利用できる純度90%の濃縮までは、わずかしか離れていないとされる。

イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は国営テレビで、「私たちが核兵器を追求していないことを世界に保証する」用意が同国にはあると述べた。

アメリカのマルコ・ルビオ国務長官は、交渉で「重要な」進展が見られたものの、「最終的なものではない」と述べた。そして、過去48時間の進展によって、「完全に開かれ(中略)通行料のない海峡」が実現する可能性があるとした。

イラン外務省のバガイ報道官は23日、国営テレビに対し、「最終合意に至ることができる」ようにする追加協議を可能にする「了解覚書」について最終調整を進めていると述べた。

トランプ氏も同日、トゥルース・ソーシャルへの投稿で「了解覚書」に言及した。

交渉を仲介しているパキスタンのイスハーク・ダール副首相は、最近の交渉は前向きな結果が「手の届くところ」にあるという「楽観的な見方の根拠」になるものだと述べた。