ロシア、グレアム米上院議員に逮捕状 ロシア兵の死をめぐる発言に反発
マット・マーフィー、BBCニュース

画像提供, Reuters
ロシアは29日、アメリカのリンジー・グレアム上院議員(67、共和党)に逮捕状を出した。グレアム氏をめぐっては、ウクライナへの侵攻を続けるロシアの兵士の死を喜んでいるとされる編集済み動画がソーシャルメディアに投稿されていた。
グレアム上院議員は26日、ウクライナの首都キーウで同国のウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した。当該動画は、その際に撮影された2つの異なる場面をつなぎあわせたもの。ウクライナ大統領府が編集し、アンドリー・イェルマク首席補佐官がツイッターに投稿した。
グレアム氏は動画の中で、キーウへの援助は「我々がこれまでに投じた最良の資金」であり、ロシア兵が戦場で「死につつある」と述べている。
グレアム氏はロシアによる逮捕状について、「名誉のバッジ」として身につけたいと述べた。
「ウクライナに対する私のコミットメントが、(ロシアのウラジーミル)プーチン政権の怒りを買ったと知り、計り知れない喜びを感じている」と、グレアム氏は29日にツイート。「私は、すべてのロシア兵がウクライナ領土から追放されるまで、ウクライナの自由を支持し続ける」とした。
「そして最後に、プーチン政権を戦争犯罪者集団と呼んだ私を逮捕して裁こうとするロシアの『友人たち』に提案しよう。もしあなたたちがそうするなら、私は国際刑事裁判所の司法権に従うだろう」
動画の内容
ロシア政府は先週、グレアム氏の発言を批判。ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、「このような上院議員を抱えることほど、アメリカにとって大きな恥はないだろう」と記者団に語った。
ウクライナは28日、未編集のフル動画をソーシャルメディアに投稿した。
動画では、グレアム氏が会談の2つの場面で発言していることがわかる。
最初の動画の中で、グレアム氏はウクライナに対するアメリカの軍事支援が、ロシア軍の前進を食い止めるのに役立ったとし、「我々がこれまでに投じた中で最良の資金」だと称賛した。
その後、リンクが張られていない別の動画では、多くの人は当初、ウクライナについて、ロシア軍の猛攻に3日しか持ちこたえられないと考えていたと振り返った。そして、今では「ロシア人が死につつある」と述べた。
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ロシア外務省は、ウクライナ政府がグレアム氏を批判から守ろうとしていると非難。グレアム氏に対し、自分の発言が文脈から切り離されて使われているのかどうか、公に表明するよう要求した。
グレアム氏を指名手配したロシア内務省は、同氏がどのような犯罪を犯したとしているのか明らかにしていない。
しかし、ロシア連邦捜査委員会(米連邦捜査局に相当するロシアの法執行機関)は先週、「ロシア人の殺害に関する米上院議員のレトリック」に関する捜査を開始したと発表した。
グレアム氏は外交問題に関して、共和党で最もタカ派的な議員の1人とみなされている。ウクライナへの援助を熱心に支持し、ロシア政府がウクライナ侵攻で「人道に対する罪」を犯していると非難したこともある。
昨年には、プーチン大統領の暗殺を呼びかけてロシア政府の怒りを買った。ツイッターで、侵攻を終わらせる唯一の方法は「ロシアの誰かが、こいつ(プーチン氏)を排除すること」だと書いていた。
グレアム氏は一方で、ドナルド・トランプ前米大統領と関係が近い。トランプ氏はウクライナ支援について明確な発言をしていない。
2024年大統領選の共和党最有力候補であるトランプ氏は、大統領に再選されれば24時間以内にウクライナでの戦争を終わらせると、一貫して主張している。ただ、ウクライナの勝利を望んでいるかどうかについては言及を避けている。














