ジョンソン英首相、イングランドの制限緩和を延期

A woman wearing a face covering walks through the centre of Bradford, West Yorkshire, one of the areas where new measures have been implemented to prevent the spread of coronavirus

画像提供, PA Media

Published

英イングランドで、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の緩和が少なくとも2週間延期された。今週末から実施される予定だったが、感染者の増加を受け、ボリス・ジョンソン首相が7月31日、延期を発表した。

ジョンソン氏は、「ブレーキペダルを踏み込む」時だと主張。8月1日に予定されていた「リスクがより高い場所」の再開を延期するとした。

これにより、カジノやボーリング場、スケートリンクは早くとも8月15日までは閉鎖されたままとなる。同8日からは、映画館や美術館、礼拝所など、これまで対象とされていなかった場所でも、顔を覆うことが義務化される。

屋内でのイベント、競技場や会議場での大規模な試験的イベント、結婚式出席者の30人までの拡大、美容院での美顔術なども延期される。

<関連記事>

イングランドの主任医務官クリス・ウィッティー教授は、イギリスがこれ以上の制限緩和はできない状態になっている恐れがあるとして警戒を呼びかけた。

官邸の特別記者会見でジョンソン氏の隣に立ったウィッティー氏は、「すべて再開して、それでもウイルスを抑えられるという考え」は間違いだと述べた。

Spectators watch cricket

画像提供, AFP

画像説明, スポーツ競技場では試験的に観客を入れて来たが、それも禁止される
Transparent line

学校はどうなる

秋の新学期にイングランドの学校を全面的に再開するのは安全かと問われると、「バランスを取るのは難しい」が、「社会の再開に向け何ができるかという点では、私たちはおそらく限界近くに達したと思われる」と答えた。

イングランドでは北部で感染者が急増しており、7月30日に新たなロックダウンの規制が発表されたばかり。

ジョンソン氏は、新型ウイルスによる死者は1日あたりと1週間あたりの両方で減少しているとし、対策が効果をあげていると述べた。しかし、ヨーロッパには抑制に「苦労している」国もあるとし、イギリスは「対応する」準備をしておく必要があると話した。

一方、感染による影響が大きいとして隔離の対象とされてきた人の隔離の解除は、予定通り8月1日に実施するとした。これにより、イングランドで自主隔離してきた約220万人は、職場での感染リスクがないことを条件に、在宅勤務が難しい場合は職場復帰できる。

Graph showing coronavirus cases in the UK on 30 July 2020
画像説明, イギリスの感染者数の推移。棒は1日あたり、実線は7日間の移動平均。再び増加傾向がみられる(出典: 英保健・社会保障省、7月30日現在)
Transparent line

国家統計局(ONS)が7月31日に発表した統計では、イングランドの1日あたりの感染者数は約4200人で、1週間前の約3200人から増えている。

ジョンソン氏は、「イングランドのコミュニティーにおける新型ウイルスの感染は、5月以降で初めて拡大しそうだ」と述べた。

また、「人数が徐々に増えている」ことから、「新型ウイルスを抑えるため、ブレーキペダルを踏み込む」べきだと主張。

「ルールに従い、手を洗い、顔を覆い、距離を保ち、症状が出たら検査を受ける」よう国民に求め、それを縮めて、「手、顔、距離、検査を受ける」と表現した。

冬への懸念

保健・公的介護省によると、新型ウイルスの感染症COVID-19によるイギリスの死者は7月31日に120人増え、累計4万6119人となった。また、新たに880人の陽性が検査で確認された。

BBCのジェイムズ・ギャラガー健康・科学担当編集委員は、感染防止対策の規制を緩和するたび新型ウイルスの感染が拡大するため、政府に助言する科学者らはこれ以上の緩和は難しいと警告してきたと説明。

5月以来となる感染拡大が7月に起きていることは注目すべきで、科学者らは冬になるとさらに広がりやすくなるとみていると伝えた。

Presentational grey line
Coronavirus graphic on what you need to do

感染対策

在宅勤務・隔離生活

Bottom of the web banner